照明設備工事
照明設備工事とは、依頼者の要望、建物の形状、他の設備とのかねあいなどを考慮しながら、適切な照明器具を設置する電気工事のことです。照明器具はもちろんのこと、分電盤の設置、配線、照明器具を制御する点滅器・調光器などの設置が必要になることもあります。
照明設備工事の種類
照明設備工事には以下のようなものがあります。
新築物件の照明設備工事
新築物件に照明設備を取り付ける際には、分電盤の設置や配線も新たに行わなければいけません。場合によっては、電源と照明設備の間に点滅器、調光器なども取り付けます。
改修工事などに伴う照明設備交換
店舗、オフィスなどでこれまで使用されていた白熱灯、蛍光灯、水銀灯などをLED照明器具設備に交換する工事です。電気料金節約はもちろん、雰囲気のある空間作りを目的として行われる場合もあります。
照明設備工事の工程
新築住宅に照明設備を設置する場合、次のような工程になります。
分電盤の設置
分電盤とは漏電ブレーカーや安全ブレーカーなどを一つにまとめた箱のことです。新築物件だけではなく、改修工事でも古い分電盤を新しい物に取り替えることもあります。
配線
分電盤から照明器具、スイッチまで配線を行います。通常は壁の中を通す形になりますが、断熱材を使用している壁などは壁をとせないこともあります。
スイッチの取り付け
照明器具のスイッチを取り付けます。
調光器の取り付け
調光器とは調光スイッチとも呼ばれ、照明器具と電源の間に設置される器具です。般家庭ではリビング、寝室など時間帯によって光の量を調節することが多い部屋でよく用いられます。調光して照度を下げる時間を作れば、消費電力もダウンし省エネにつながります。
点滅器の取り付け
周囲の明るさによる照明器具の点灯・消灯を、自動的に行うための器具です。たとえば、点滅器を使用すれば照明器具を夜間だけ自動的に点灯するということができるのです。防犯目的で使用されることもあります
照明器具の取り付け
配電盤の設置、配線、スイッチ・調光器・点滅器などの取り付けの後、照明器具を取り付けて完成です。
LED照明器具に交換するメリット
照明設備工事の中でも少なくないのがLED照明器具への交換です。改修工事を機会に行われることも少なくありませんが、LED照明器具に取り替えることだけを目的に行われるケースもあります。なぜならば、次のような様々なメリットがあるからです。
電気代節約
従来の照明設備をLED照明に変えると、電力使用量を1/5程度に節約できるといわれています。また、LED照明器具は寿命が長いので、交換する手間も軽減されます。店舗の照明器具に関するメンテナンス費用を節約することもできるでしょう。
演出効果
様々な色のLED照明を利用すれば、店内照明で多彩なムードを演出することも可能です。店舗のイメージ作りとして活用されている例も少なくありません。しかし、たとえば飲食店の店内照明などは、料理が美味しく見えることを第一にしなくてはいけません。また、衣料品店では衣服の模様などがはっきりと見えないようではトラブルの原因にもなります。雰囲気作りはもちろんのこと、商品を魅力的に見せる配慮も必要となってくるでしょう。